kiitos.
食べ物から得る栄養は、生きるために必要な活動力の源。食事が偏ると、エネルギー不足を引き起こし、疲労の根本の原因となることも。細胞の尺度から必要な栄養について見つめ直し、バイタリティを養う食べ方について考えてみよう。
心身ともにヘルシーでいるためには、糖質過多が及ぼすさまざまな悪影響を断ち切り、身体の材料であるタンパク質の供給を増やすことが必要になります。意識を変えて食事と向き合ってみて。
【低糖質食にするコツ】
1. 早食いをしない
急いで食べると血糖値が上がり、消化・吸収もうまくいかなくなるのでよく噛んで食事をしよう。
2. 食事の回数を増やす
食事と食事の時間の間隔が開くと血糖値が上がりやすくなる。少ない量を1日5〜6食に分けて。
3. 間食は甘いものを抜く
甘いものの代わりに、ナッツやゆで卵、焼き鳥をおやつに。糖質よりタンパク質を多く摂る意識を持とう。
4. 肉から食べる
満腹になるとメイン料理を残しがち。肉などのタンパク質から口にし、次に野菜→米の順で食べて。
5. 単品食いを避ける
丼ものなどの単品のメニューは糖質の多いものがほとんど。ランチで外食するなら定食を選ぼう。
6. 箸を置いたらすぐ歩く
食事の直後に歩くと血糖値が安定する。うっかり糖質を摂りすぎたときは歩くことで調整しよう。
7. 果物を食べすぎない
果糖にも注意が必要。食べるなら油やタンパク質を含むヨーグルトと和え、糖化速度を遅らせる工夫を。
8. 野菜は飲まずに食べる
食物繊維には糖の吸収を抑える働きがあるため、食物繊維が取り除かれるスムージーは避けよう。
9. 飲み物は水を基本に
栄養は飲み物ではなく食べ物で補充すべき。糖質が大量に含まれる缶コーヒーやジュースに注意して。
10. 調味料はかけすぎない
糖質が多い調味料は少なめを基本に。味が濃いものが好きな人は亜鉛が足りていない可能性もある。
【高タンパク食にするコツ】
1. 3時間ごとにタンパク質を摂る
疲労が強いときは、タンパク質に加えナッツや少量の玄米などの複合炭水化物も摂取してみよう。
2. 食べないダイエットはNG
身体の材料の供給不足に。筋肉のタンパク質が分解され、肌や髪のコンディションも悪くなる。
3. 主食を減らし、おかずを増やす
ごはんやうどん、パンの量をコントロールし、高タンパクな鶏むね肉などを意識して摂取しよう。
4. 動物性タンパク質を摂る
動物性タンパク質はタンパク質の再合成に必要なメチオニンを多く含む。ヴィーガン志向の人は注意。
5. 肉・魚・大豆を毎日食べる
アミノ酸のバランスを整えるためには動物性タンパク質と植物性タンパク質を絡めるとよい。
6. 同じ食品を食べすぎない
遅延アレルギーを発症する恐れがある。チーズや牛乳など、冷蔵庫にいつもある食品に注意。
7. 加熱せずに済むものは生で
タンパク質の多くは加熱調理でほぼ半減するので生でおいしく食べられるレシピを試してみよう。
8. 食欲がなくても意識して摂る
タンパク質を分解する消化酵素の材料もタンパク質のため、摂取しないとますます不足してしまう。
9. 消化酵素を含むものをプラス
焼き魚に大根おろしを添えるなどして、タンパク質の消化を助けるメニューになるよう工夫してみよう。
10. プロテインを賢く取り入れる
成分表示の確認を。糖分が原材料の前に表示されているものや炭水化物が多いものを避けよう。
【ひと手間かけて美味しく。高タンパク+低糖質レシピ】
さまざまな食品が含む栄養素について考えながら、高タンパク、低糖質を叶える料理を作ってみよう。
✔︎グルテンフリーカレー
小麦粉を使わずにつくるカレーで低糖質を実現。食べ応えのある鶏肉でタンパク質も十分に摂取。オメガ3が豊富なココナッツオイルを使うのもコツ。肉は、豚肉や牛肉に変えてもおいしくできる。
【材料】3〜4人分
鶏肉…400g/玉ねぎ…1個/トマト…200~300g(缶詰なら半分、もしくは中玉2個)/にんにく…2片/生姜…1片/ココナッツオイル…大さじ4/塩…小さじ1〜大さじ1
[作り方④で使用するスパイス]
コリアンダーパウダー…大さじ1/クミンパウダー…大さじ1/ターメリックパウダー…小さじ1/パプリカパウダー…小さじ1/チリパウダー…小さじ1/2〜小さじ1
[作り方⑤で使用する鶏がらスープの材料]
鶏の手羽元…4〜5本/水…400cc
【作り方】
- 鶏肉は一口大に切る。トマト・玉ねぎは粗みじん切り、にんにく・生姜は細かくみじん切りにしておく。
- フライパンを温めて、ココナッツオイルを入れる。玉ねぎ・にんにく・生姜を中火で炒めていく。玉ねぎがきつね色になったら鶏肉を加え炒める。
- トマトを加えてさらに炒めて水分をとばす。
- スパイス類を加えて、粉っぽさがなくなるまで練るように炒める。
- 手羽元を水で煮込んだ鶏がらスープを加えて強火で沸騰させる(水のみでもOK)。沸騰したら弱火にして15〜20分程度フタをせずに煮込む。
- 味見しながら塩を少しずつ加えて味を整える。
✔︎牡蠣グラタン
免疫力を強化できる亜鉛を豊富に含んだ牡蠣のグラタンは、豆乳を使うことでタンパク質も摂取でき、糖質も抑えられる。チーズ代わりに豆乳シュレッドをふりかけることでヘルシーなひと皿に。
【材料】2人分
牡蠣.200〜300g/玉ねぎ⋯1/4〜1/2個/ベーコンㆍ30g/豆乳ㆍ100mL/豆乳シュレッド(カゼインフリー溶けるチーズ代わり。マヨネーズでも可)⋯50〜70g/バター⋯20g/片栗粉⋯大さじ2(大さじ2の水に溶く)/コショウ⋯少々
【作り方】
- 牡蠣を洗い、ボウルに牡蠣、塩、片栗粉を入れてかきまぜ、2〜3回水を取り替える。/li>
- 沸騰したお湯に牡蠣を入れ、再度沸騰してから3分程度茹でる。
- 刻んだ玉ねぎとベーコンをバターで炒め、牡蠣と豆乳を加え、コショウを振る。
- 少し煮立て、水溶き片栗粉を 投入して軽く混ぜる。
- 豆乳シュレッドをかける。
- 180〜200°Cでオーブンもしくはオーブントースターで5分程度焼く。焦げ目がつけばOK。
illustration : Nao Oyama edit&text : Ai Watanabe re-edit:Yuri Iwata[press lab]
※kiitos. vol.21(2021年11月7発売)より抜粋。
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