kiitos.
大人になっても、その響きだけで子どもの頃と同じように心が躍る。遠い場所へ出かけたり、会いたい人に会ったり、まだ叶えられないこともあるけれど、特別な夏休みにするアイデアは、あなたの心の中にきっと眠っているはず。
「肌の調子が悪い」「なんとなくだるい…」近頃、そんなふうに感じている人が多い様子。それは身体が発するSOSのサインかも。そんなとき取り組んでみたいのが、肌も体調も整うという“16時間断食”。この機会に、抜本的解決を!
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教えてくれたのは…
医学博士 青木 厚先生
あおき内科さいたま糖尿病クリニック院長。糖尿病、高血圧、脂質異常症など生活習慣病が専門。専門知識を生かし、日本ではあまり認知されていない、栄養・代謝によるがん治療・がん予防をライフワークとしている。著書に『「空腹」こそ最強のクスリ』(アスコム)。
いま、本当に必要なのは“空腹時間”という薬
空腹時間をつくると身体にどのような変化が現れるのでしょうか。
「疲弊した内臓を休ませることで、働きを正常化させることができます。腸内環境が整いお通じがよくなれば、免疫の改善につながりますし、腸内環境は肌とも関係しているので当然肌の調子もよくなります。断食でアトピー性皮膚炎が改善したという報告もあります」
日本人が飽食の時代に突入したのは昭和40年以降のこと。それまで、飢餓と戦ってきた人類にとって、食べすぎによる身体への負担は大きいと言います。逆にある程度の飢餓状態には対応できるように備わっているため、その状態に身を置くことでさまざまな機能が働き出すのだそう。
「ずっと食べ通しの生活をしていると、全身の細胞はブドウ糖をエネルギー源として、絶えずブドウ糖代謝をしている状態になりますが、空腹時間が長くなると、脂肪や筋肉を分解してエネルギー源とするケトン体代謝に変化するのです。これをメタボリックスイッチというのですが、ケトン体の代謝産物が増加するとブドウ糖代謝時にはなかったことが起こります。
まず、抗酸化酵素が増えて活性酸素の量が減り、活性酸素がもたらす細胞の老化や病気を予防することができます。これは、肌のアンチエイジング効果にもつながりますね。ほかにもDNAの修復がはじまったり、細胞内の古くなったタンパク質が除去され新しいものにつくり替えられるオートファジーという仕組みが機能しはじめます。これら細胞が飢餓状態になったときに働きが活発化します。そのために16時間という空腹時間が必要になるのです」
POINT①身体のリズムに合わせた効果的な時間断食法
断食の方法はシンプル。睡眠時間も含めて16時間何も食べない“空腹時間”を設ければ、あとの8時間は何を食べてもいいというもの。やや難易度高めではあるもののいちばん効果的だとされているのは、サーカディアンリズム(体内時計)に合わせた、図のようなスケジュール。時間が自由になる夏休みに試して、その効果を実感しましょう。夏休み後は、生活スタイルに合わせて無理なく16時間の空腹時間が設けられるよう、スケジュールを組み直して継続に努めて。
POINT②空腹がつらくなったときは無理せずナッツの力を借りて
空腹時間は水やお茶などカロリーのない水分以外の摂取は基本NG。そのうち身体が空腹に順応してきますが、はじめは空腹に耐えきれないことも。そんなときはナッツならば、お腹が満たされるまで食べてもいいと言うから安心。ナッツには抗炎症作用や抗がん作用、抗酸化作用などもあり、間食にはうってつけの食べ物。ナッツが食べられない人は、生野菜のサラダやチーズ、ヨーグルトで代用してもOK。何より、まずは長く続けることを最優先に!
POINT③無理ない範囲での運動でデメリットをカバー
16時間断食で唯一のデメリットは、ケトン体代謝になると脂肪だけでなく筋肉もエネルギーとして使われてしまうため、筋肉量が減ること。これを補うためには、日々運動を心がけることが大切。ベストはやはり筋トレ。特に、空腹時間中に行うのが効果的なのだそう。難しい場合はウォーキングの時間を長くしてみたり、エレベーターでなく階段を使ってみたりと、毎日の運動量を変えるだけでも違ってきます。まずは継続して行える運動から取り入れてみましょう。
POINT④美肌だけじゃない!16時間断食のメリット
16時間断食は、肥満、中性脂肪、高血圧、認知機能、酸化ストレスや炎症などの改善、2型糖尿病やがんの抑制など、美肌だけでなく身体にとってさまざまな嬉しい効果があると言われています。集中力の増加や疲れにくくなるとの報告もあり、仕事のパフォーマンスを上げたい人や日頃からなんとなく慢性的な不調を抱えているといった人にもおすすめ。無理なく肌や身体を美しく健やかに保ちたいという人に、ぜひ試してほしいメソッドです。
llustration:Tomomi Kikuno edit & text:Mayumi Hamaguchi re-edit:Yuri Iwata[press lab]
※kiitos. vol.20(2021年8月6発売)より抜粋。
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