汗をかくことはとても大切なこと。質のよい発汗を促すためにサウナ浴や毎日の入浴でコツをつかもう。「無理なく程よく心地よく」をモットーに、いまこそ“汗活”に勤しみましょう！

毎日のルーティンの中でいい汗をかくトレーニングができるのが、自宅での入浴。お風呂研究の第一人者である医学博士・早坂信哉先生が、効率よくいい汗をかけるバスタイムの過ごし方をレクチャーしてくれました。

暑さに身体を慣らすためにもお風呂でのんびり汗活を

汗をかくための入浴の基本はやや熱めのお湯で全身浴、という早坂先生。「40〜41°Cのお湯に肩まで浸かります。入るのは10分〜15分くらい。ただしこれは合計時間なので、途中で出て身体や髪を洗ってもいいですよ。汗が出てきたらそのまま2〜3分、という感じでもOK」

この入浴法だけでも体温は0.5°C上昇する。例えば36.5°Cの人なら37°Cに上がるということ。シャワーでは頑張っても0.1°Cほどというからその差は歴然。「これからの時期は熱中症予防のためにも、しっかり汗をかけるようにしておきたい。この入浴法を2週間くらい続けると汗をかくのが楽になってきます。本格的に暑くなる前に、身体を暑さに慣らす“暑熱順化”をしておきましょう」

入浴やサウナでかく汗は、運動したときとは違う受け身の汗。入浴後に体重が減っていたとしても、それは単なる脱水にすぎないので、出した分をきちんと補給をしてあげることも大切。「入浴剤を入れると、体温が上がり湯冷めしにくくなることが分かっています。汗をかきやすいのは無機塩類系や炭酸系ですが、好きなものならなんでもいいですよ。心地よく入浴を楽しんでください」

教えてくれたのは…早坂信哉教授

はさやか・しんや。東京都市大学教授、医学博士、温泉療法専門医。入浴や温泉に関する医学的研究の第一人者。TV、新聞、講演など多方面で活躍中。著書に『おうち時間を快適に過ごす入浴は究極の疲労回復術』（山と渓谷社）など。

発汗しやすい入浴の仕方は？

普段できることで手っ取り早く身体を温めたいなら、効率よく汗のかける入浴のコツをつかむこと。これくらい入ればOK！という基準を把握して。

• 湯船に浸かる温度▷40〜41°C
• 湯船に浸かる時間▷10〜15分（のべ）
• ポイント▷肩まで浸かり、汗をかいたら2〜3分そのままで

※心臓や肺に疾患のある方は医師の指示に従ってください。

入浴前・中・後にしておきたいこと

［入る前］水分を補給する

常温水や薄めたスポーツドリンクなどを入浴前後合わせて500mL程度飲んでおく。「ミネラル麦茶なら血液のサラサラ度を増してくれます」

［入浴中］

リラックスする

疲れをお湯に溶かすような気持ちで、心身の力を抜いて。「バスタブに入っている間、灯りを落としたり目を閉じるのも効果的です」

［出た後］休憩する

汗を拭き取って着替えたら、熱中症予防のために涼しいところで30分程ゆったり休む。入る前同様、水分補給も忘れずに。

発汗をサポートしてくれる入浴剤

バスタイムのお供である入浴剤には、香りや美肌効果に加えて汗をかきやすくするという利点あり。心地よく発汗を促すお気に入りを見つけて。

Aroma France〈レッドイライト〉｜冷房で冷えた身体をじっくり温めて

 

伊勢くすり本舗〈神楽の薬湯〉｜とろりとした温泉のような肌触り

Vihta〈ヴィヒタ入浴剤〉｜おうちでもサウナ気分を味わえる

 

PREMIER〈デッドシーミネラル ボディソルト アーモンド&ロータス〉｜ソルトマッサージで全身すべすべ！

 

meeth〈シルキーバスソルト〉｜シルクのように なめらかな質感

 

kneipp〈バスソルト ユズ&ジンジャーの香り〉｜ジメジメを吹き飛ばすホットな香り

 

HERBIVORE BOTANICALS〈シーソルト ユーカリ&ラベンダー〉｜塩とクレイで引き締まった肌に

※保温機能や追い焚き機能のある給湯器は入浴剤の使用が可能かメーカーに確認しましょう。

photograph:Masashi Konagaya　illustration:Miki Tanaka　edit&text:Kei Yoshida　re-edit:Yuri Iwata［press lab］
※kiitos. vol.20（2021年8月6発売）より抜粋。現在は販売が終了しているアイテムもあります。

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