CULTURE & LIFE

毎週テーマに合わせて、「アーティスト」が選曲したプレイリスト、いつの時代も色褪せない「名盤」、そして注目の「新曲」をお届けする、連載《火曜日のプレイリスト》。

今週からは初となる、さいたまスーパーアリーナでのライブを12月に控えた、バンドNulbarichの中心人物JQのインタビューをお届け。そして、「夕日を見ながら黄昏れたい時に聴きたい曲」もセレクトしているので、お見逃しなく!

 

 

ソウル、ジャズ、ロックなど、様々な要素を吸収した洗練されたサウンドで注目を集めるバンド、Nulbarich。デビューしてすぐに数々のCMに曲を提供し、バンド結成2年目で武道館公演をソールドアウトさせるなど、作品を発表するごとに急成長して来た彼らが新作『2ND GALAXY』を完成させた。12月1日に予定されているさいたまスーパーアリーナでの公演『Nulbarich ONE MAN LIVE -A STORY-』を控えるなか、新作とライヴに賭ける想いをバンドの中心人物、JQに訊いた。

 

スーパーアリーナを意識して、ピースを揃えた

ーー「2ND GALAXY」には、タイアップ曲やセルフ・カヴァー、新曲など様々な曲が収録されていますね。でも、イントロとアウトロをつけることで、サントラみたいにひとつの世界を作り出しています。

「最初は4曲入りのEPとして出そうと思っていたんです。でも、さいたまスーパーアリーナのライヴをイメージして、〈こんな曲もやりたい〉〈こんな曲があったら良いんじゃないか〉って考えるなかで曲が増えていってミニ・アルバムになりました。タイアップ曲を作る時もスーパーアリーナでやることを意識していたし、スーパーアリーナに向けてピースを揃えた作品なんです。だから、それぞれの曲が持つパワーはかぶっていないし、曲のバランスはすごく良いと思います」

 

ーーそんななかで、デジタル配信で先行リリースされた「Lost Game」は映画『HELLO WORLD』の主題歌ですが、Nulbarichには珍しいドラマティックなバラードですね。

「この曲が使われるのが、映画でいちばん壮大なシーンなんです。ざっくり言うと別れのシーンなんですけど、僕達はこれまで実体験をもとに曲を作ってきたので、感じたことのないことをどうやって曲にするのかはかなり悩みました。ただ、映像が完成する前に曲を作ることになったので、自分達なりにイメージできたのが良かったかもしれません。実際に経験したと思えるくらいに自分達を追い込んで完成させました」

 

 

ーー曲がリリースされた時に「バンドがトライしたい方向にリンクした曲」とコメントしていましたが、「トライしたいこと」とは、どんなことだったのでしょう。

「スケールの大きなバラードです。スーパーアリーナくらいの大きな場所で歌う時、会場にいる人たち全員に同じ感情になってもらえるような曲を作りたいと思っていたんです」

 

ーー新曲「Rock Me Now」も壮大なサウンドに仕上がっていますが、今回は全体的に広がりのある音作りになっていますね。

「前回までは大きな部屋のなかで鳴っているような音だったんですけど、今回は音の広がりに壁が無い、完全に解放されたサウンドを目指しました。そんななかで、「Rock Me Now」は自分たちの振り幅を広げた曲のひとつですね。あと、今年は音楽もファッションも80年代リバイバル感があって。『ストレンジャー・シングス』が話題になったりもしたじゃないですか。その感じも「Rock Me Now」には反映されていると思います」

 

 

これからも大きな円を描くように進んでいきたい。

ーーその一方で、オープニング曲の「Twilight」は70年代のシティ・ポップを思わせるメロウなサウンドです。

ファースト・アルバムからセカンド、サードとどんどんスケールと視野を広げて行った3年間だったんですけど、一回、今いる場所からファーストの景色を見てみようと思ったんです。それで日本のシティ・ポップとか日本的な哀愁にフォーカスした曲を書いてみました。ちょうどLAにいた時に書いた曲で、日本が恋しくなっていたのかもしれないですね(笑)」

 

ーーある意味、自分達の足元を再確認するような曲なんですね。

〈今やるの?〉みたいなところがあるのかもしれないですけど、今まで広がっていくことを目指して進んで来た分、自分達からするとすごく新鮮な曲に仕上がっていて。「Twilight」が出来た時に、〈あ、オレら一周してる〉っていう感覚があったんです。これからも、大きな円を描くように進んで行きたいと思っていて、スーパーアリーナがひとつのくぎりになるんじゃないかと思います」

 

 

ーースーパーアリーナが大きな通過点?

「そうですね。武道館もひとつの通過点だったんですけど、その時に〈もっと大きなところでやったらどうなるんだ?〉って想像したんです。ひとつのものを成し遂げる時っていうのは、フルスウィングで挑むからこそ次が見えるというか、一度、燃え尽きないといけない。だから、スーパーアリーナには自分達の物語の〈第一章〉を終わらせるつもりで向かっていこうと思ってます」

 

ーー『2ND GALAXY』はスーパーアリーナという夢を実現させるための設計図みたいな作品なんですね、

「『2ND GALAXY』で新しい世界を表現することができたので、まず、皆さんにはこれを耳で聴いてもらって、スーパーアリーナでは五感のすべてで感じて欲しいですね。」

 

Nulbarich ONE MAN LIVE -A STORY- at SAITAMA SUPER ARENA

日時:12月1日(日)

場所:さいたまスーパーアリーナ

チケット発売中!こちらをチェック 》》》http://nulbarich.com/feature/astory

 

Nulbarich『2ND GALAXY』

 

夕日を見ながら黄昏れたい時に聴きたい曲

 

Nulbarich JQさんが「夕日を見ながら黄昏れたい時に聴きたい曲」をテーマにプレイリストを教えてくれました!

select: daft punk『Get Lucky』

ジャケットの夕陽のイメージが強烈【choose:Nulbarich JQ】

この曲はジャケットの夕陽のイメージが強烈で、選曲のテーマを聞いてすぐにこの曲が思い浮かびました。2010年代に入って80年代のソウル/ファンクみたいな音が流行り出した先駆けみたいな曲で、シンプルだけどインパクトのある曲。ジャケットのイメージにも合ってると思います。僕はバンドを結成する前にトラックメイカーとして活動していた時期があるんですけど、ヴォーカルでフィーチャーされているファレル・ウィリアムスには、すごい影響を受けていて。トラックメイカーでありながらコーラスで参加して歌ったり。ヒップホップ・シーンのなかで評価されているけど、ヒップホップっぽくない立ち位置とか。そういう、スタンスとかミュージシャンとしての在り方には刺激を受けましたね。

 

photograh_Yuasa Tohru

《Nulbarich JQ》シンガー・ソングライターのJQが (Vo.) がトータルプロデュースするNulbarich。2016年、1st ALBUM「Guess Who?」リリース。その後わずか2年で武道館ライブを達成。生演奏、またそれらをサンプリングし組み上げるという、ビートメーカー出身のJQらしいスタイルから生まれるグルーヴィーな音は、バイリンガルなボーカルと溶け合い、エモーショナルでポップなオリジナルサウンドへと昇華する。「Null(何もない)」けど「Rich(満たされている)」。バンド名にも、そんなアンビバレントなスタイルへのJQの想いが込められている。

「夕日を見ながら黄昏れたい時に聴きたい曲」をテーマに、いつの時代も色褪せない「名盤」をお届け!

select:Elliott Smith『Angeles』

夕陽の切なさとリンクして、グッと胸が締めつけられる

03年に謎の死を遂げた伝説のシンガー・ソングライター、エリオット・スミス。彼の名を一躍有名にした代表作『Either/Or』は、ギター、ベース、ドラムなど、すべての楽器を彼ひとりで演奏して作り上げられた。メランコリックなメロディーと繊細な歌声。そして、余計な音を入れないアコースティックなサウンドは、肌寒い夕暮れに聴くにはぴったり。このアルバムを気に入った映画監督、ガス・ヴァン・サントは映画『グッド・ウィル・ハンティング』のサントラにアルバムから3曲使用した。なかでも、映画の切ないシーンで使われた「Angeles」は、映画を観ていなくても胸を締め付けられるような美しい曲。夕陽を見ながら聴くと涙がこぼれるかも。

FUDGE.jpが「Pick up」する、注目のアーティストの新譜を紹介!

select:CRCK/LCKS『KISS』

洗練された音楽センス漂う、新世代バンド

ジャズ・シーンを中心に、J-POPやロックなどジャンルを越えて活躍する新世代ミュージシャン達が結成したバンド、CRCK/LCKS(クラックラックス)。リリースされたばかりのファースト・アルバム『Temporary』は、彼らの多彩なサウンドをポップにまとめあげた自信作だ。アルバムのオープニングを飾る「KISS」は、ラップのようなヴォーカルがサビで軽やかなメロディーに乗って上昇していく開放感溢れるナンバー。ファンキーなビートに乗って、ジャジーなピアノやロックなギター・ソロ、スキャットも加わるカラフルなサウンドで、腕利き揃いのメンバーのテクニックをさりげなく披露。洗練された音楽センスとポジティヴな歌詞で、日々の生活を応援してくれる。

 

text_Murao Yasuo

Design_Koinuma Kenichi

edit_Takehara Shizuka

 

 

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