CULTURE & LIFE
こんにちは。
前田エマです。
下北沢にある「ボーナストラック」を巡る、3回目。
今回は《本屋 B&B》を、ぐるり。
ここは本屋でビールが飲める、Book & beerです。
そして連日のように、本にまつわるトークショーやイベントが開催されている、ユニークな本屋でもあります。
皆さんは「趣味はなんですか?」と聞かれたら、なんと答えますか?
私は、この質問がとても苦手で、いつも困ってしまいます。
読書、旅、映画観賞、アートを観ること…。
どれも大好きなことですが、それは私にとって息をするように自然にいつもそこにあることで、ないと自分の生活がおかしくなってしまうような、当たり前で一等大事なことなので、趣味と呼ぶことにとても違和感を抱いてしまうのです。
そして、その中でもいちばん、私にとって尊いものが「本と読書」です。
本を読むことも、本に触れることも、本に囲まれることも、書評を読むことも、本屋に行くことも、私にとっては自分の命と家族の次くらいに大事なことで、もし本がなかったらと思うと、悲しくてどうしたらいいのか分からなくなってしまう、それくらい尊いものなのです。
《本屋 B&B》は、ここ「ボーナストラック」に移転する前から、私が心から尊敬している場所です。
ここへ来るたびに私は「本の神様がいるとしたら、何度だって祈りを捧げたい」と感じます。
なぜならここには、本があるべき姿で置かれている場所だと、私は思うからです。
私たちは、いろいろなことに関心がある生き物だと私は思います。
あれも、これも、それも。
それは他人から見たら突拍子もないこと、脈絡のないことに見えるかもしれない。
でも私たちの心は、とても複雑で、だからこそ面白いし難しい。
一冊の本に出会うこと。その本に感動できること。
それは、今までの私の生活や思い出、嬉しさや悲しさ、悔しさや報われなさ、全部が繋げてくれた出会いだと思うのです。
そして、その一冊に出会えたということは、また別の一冊に出会えるチャンスがあるということです。
ここ「本屋 B&B」は、大型書店のようにたくさんの本がある場所でもないし、インターネットの本屋のように、AIが分かりやすいおすすめを紹介してくれるわけでもない。
でも、私たちの複雑さを祝福してくれる、偶然で必然の出会いをもたらしてくれる、工夫を凝らした小さくて大きな、本への愛と期待を教えてくれる場所なのです。
本棚に並ぶ本、全ての背表紙に目を通すことができ、自分が関心のある分野から、今まであまり目を向けてこなかった分野まで緩やかに導いてくれる、たのしい本の並びを、是非。
《今週のぐるり服》
セーラー服を着たいという夢を叶えてくれるワンピースを手に入れてルンルンです
トップス/mini matters、ワンピース/Olive、靴/converse
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モデル:前田エマ Maeda Emma
1992年、神奈川県生まれ。 東京造形大学卒業。オーストリア ウィーン芸術アカデミーに留学経験を持ち、在学中から、モデル、エッセイ、写真、ペインティング、朗読、ナレーションなど、その分野にとらわれない活動が注目を集めている。Instagram:@emma_maeda
写真:長田果純 Osada Kasumi
1991年、 静岡県生まれ。14歳の頃、実家の物置小屋から一台のフィルムカメ
information
《本屋B&B》
東京都世田谷区代田2-36-15 ボーナストラック2階
営業時間:11時〜23時
Instagram:@books_and_beer_
※現在、新型コロナウイルスまんえん防止措置の適用により、
営業時間の短縮や臨時休業が発生しております。
また、ドリンク提供を中止しております。
※最新の情報は店舗Instagramをご確認ください。
昨年4月に下北沢駅と世田谷代田駅のちょうど真ん中に「下北路線街」のエリアの一つとして誕生したスペース「ボーナストラック」。お粥やカレー、魯肉飯など多国籍な飲食や本屋、レコード、コワーキングスペースも併設した多目的に楽しめるニューエリアをぐるり中。
今回は下北沢の本屋といえば、ここ!と思う人も多い《本屋B&B》。現在では、イベントなど行う独自性ある本屋も多くなってきましたが、同店が創業した当時はまだ目新しい業態であり、まさに先駆け的な存在。ボーナストラックに移転する前も同地域にあり、十数年、下北沢の変遷を見守ってきました。
”ビールが飲める本屋!”(BOOK and BEER)が代名詞であり、ここの魅力はなんといってもオリジナリティ溢れるイベントや選書の良さ。いち早く”フェミニズム”や”移民・難民”などを題材とした選書やイベントを行い、鋭角な姿勢で社会に異議を問いながらも、これから知る入門者(初心者)にも優しく扉を開いてくれるのが《本屋B&B》の良さ。決して上から目線でなく、これから知りませんか?というあくまで同じ目線なのだ。
”フェミニズム”、”女性社会学”、”文学書”、はたまた”音楽”、”映画”……ジャンル分けされた棚はランダムなようで、きちんと流れに沿った配列。ふらり気になった棚を見つけたら、まずは目に止まったタイトルの書籍を手に取ってみる。この動作だけで、きっとあなたを今いる世界から更に広い場所へと連れていってくれるはず。
edit:Takehara Shizuka
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