CULTURE & LIFE

家族の仕事の関係で、東京から地元関西の住まいへ引越したdmyさん。昔から大切にされているインテリアを中心とした空間づくりから、物件が変わったことがきっかけで新しくつくられたスペースについてお話を伺っていきます。

 

個室のように寛げるダイニング

関西、関東でこれまで複数の賃貸に住んできたというdmyさん。今回の住まいは環境と内装に惹かれて選ばれたものでした。
「久しぶりに関東から関西へ戻ることとなり、1週間ほどで物件を探す必要がありました。近くに緑豊かで大きな公園があり、市内の各主要駅にもアクセスの良いエリアで絞り込んでいきましたね」

 

「このお部屋にする決め手となったのは内装の仕上げです。古いマンションですが、数年前に内装がフルリノベーションされており、無垢材のフローリングと白の壁、建具という賃貸では珍しい仕上げで、インテリアの邪魔をしないすっきりとした空間に惹かれました」

 

「リビングは15畳以上が良かったので、間取りは2LDKですが個室を繋げて19畳ほどの1LDKとして使えるところも条件をクリアしていました」

 

部屋として分かれていたこともあり、ダイニングとして使っているスペースは、キッチンが視界に入らない、仕切れる空間が特徴的です。
「キッチンからは遠くなりますが、ゲストを招いた時なども、個室感がありキッチン周りに目線がいくことがないので良いレイアウトだなと思っています」

 

「窓から外の風を感じながらゆっくりケーキと紅茶をいただく休日の時間がとても癒しです」

 

お気に入りの空間だからこそ、綺麗な状態を維持できるように収納についても考えられています。サイドボードはスペインのインテリアブランドLaFormaのもの。
「収納が限られていることもあり、幅1500程ある扉付きサイドボードを置いています」

 

「書類、カタログ、文房具、ガジェット類など幅広いアイテムをまとめて収納できるので便利です。必要な時にサッと取り出せるのも助かりますね」

 

ダイニングテーブルには、デンマーク旅行の際に購入した&Traditionの円形テーブルが使われています。
「6年ほど前に家具の本場であるデンマークに行った思い出に、せっかくなので長く使えるようなアイテムを迎え入れたいと購入しました」

 

「滞在中にコペンハーゲンにあるIllums Bolighusというインテリア専門の百貨店に連日通いました。このお店は1日中居ても見きれないほど圧巻の品揃えで、当時はまだ&traditionの日本直営店も無かったため、海外配送にも対応してくれたのはとても助かりました」

 

天板の色合いはお部屋や気分に合わせて変えられるようにひと工夫。
「天板はリノリウム素材で、昔から好きだったボルドーカラーがショールームの見本で見てもとても素敵だったので選びました。最近では気分を変えるためにブラックやベージュのテーブルマットを敷いて変化を楽しんでいます」

 

思い出の詰まったテーブルということもあり、新しいダイニングテーブルを迎えることになっても絶対手放すことはないと話すdmyさん。
使う用途は変わっても、長く大切に使い続けたい、家族のようなインテリアになっていました。

 

新しい居場所となったワークスペース

今回の住まいで新しくつくられていたのがご夫婦ともに使われるというワークスペース。
「東京に住んでいたときは、場所が限られていたためダイニングテーブルで仕事をしていました。ただやっぱり食事をするところと分けたくて、ダイニングテーブルと別にテーブルも置ける広さの住まいになってことに合わせて新しくワークスペースを作っています」

 

「リモートワークが続いていたので、思い切ってスペックの良いデスクチェアも新調し、かなりお気に入りの空間になっています」

 

デスクチェアはエルゴヒューマンプロオットマン2。
「後ろにロッキングした状態でフットレストも出せるのでTVを見る時なんかはソファより快適かもしれません。夫はここに座ったまま寝てしまうことも多いですね」

 

ご夫婦揃って、日々使う場所だからこそ綺麗に整うようにダイニングスペース同様、収納も意識して考えられていました。
「デスク上は、ちょっとした小物を収納できるIKEAの引き出し付きPCスタンドによく使う文房具などを入れています」

 

「木目部分に余っていたグレージュ色のペンキを塗り、色合いも合わせました」

 

「また、デスク横の5段ワゴンには郵便物や書類などついついデスクの上に置きっぱなしになりそうなものを入れています。日々、ワゴンの中の書類を整理していく感じで使っています」

 

整理する場所を明確にすることで、考えるポイントをスマートにして綺麗な空間を保たれていました。

 

楽しみ方が増えたアルミシェルフコーナー

ダイニングスペースからもワークスペースからも目に入るリビングの一角。何も無かった白壁にはアルミシェルフを取り付けてディスプレイスペースとして楽しめるように。
「toolboxで購入したアルミのウォールシェルフを2つ付けて、3段シェルフのように使っています」

 

「以前はこの位置に丸いミラーを設置していたのですが、シェルフに変更したことで複数の小物を飾れるので情報量が多くなって良い感じになりました。無機質なアルミのおかげで、カラフルなものや柔らかい印象のアイテムを置いたとしてもカッコよさは失わずに良いバランスを保ってくれています」

 

ディスプレイするものは、そのときどきでdmyさんが選定。変化を付けて楽しまれているそう。

 

飾られているアイテムの中でお気に入りだと話されていたのが​​Earl of Eastのルームスプレー。
「イングランドのブランドであるEarl of East の商品は“旅と記憶”をテーマに作られているそうで、心が清々しくなるような神秘的な香りが多く、集めたくなるシリーズです。新宿のparkerさんで購入しています」

 

「『Greenhouse』という香りのルームスプレーは玄関用にしていて、一拭きシュッとするだけで森林の中にいるようなフレッシュな空気にしてくれます。また『ONSEN-温泉–』という香りのキャンドルも愛用しており、お風呂に浸かっている時に焚くとまさに温泉にいるような気分にさせてくれるお気に入りのアイテムです」

 

シェルフのディスプレイスペース以外にも、お部屋を彩る大切なアイテムになっているのがヴィンテージの花瓶たち。モダンで洗練されたデザインのインテリアに対比させるように存在感のあるヴィンテージアイテムを少しずつ散りばめることで、お部屋全体に深みを出せるよう考えられていました。

 

「ヴィンテージアイテムは、etsyなどのネットショップで探すことが多いですが、どれも思い入れのあるものばかりです」

 

「例えば東ドイツ時代のガラスの一輪挿しはヴィンテージショップのオーナーである友人に買い付けて欲しいアイテムのイメージを伝えたところ『確かストックにあるよ!』と即座に出してくれたエピソードのある一品です。ヴィンテージ買い付けのプロってすごい!と感動しました」

 

引越しで、様々なお部屋に住むたびにインテリアを見直し、アイテムを増やしたり減らしたりしてアップグレードしてきたと話すdmyさん。今後に向けてはいよいよ自分だけの住まいも考えていきたいそう。
「次に引越すのであればいよいよ物件を購入して、ゼロからリノベーションしてみたいと思っています。パントリー、広い玄関に土間スペース、回遊できるウォークインクローゼット、造作洗面台など、賃貸ではなかなか難しい、理想が詰まった空間を作ってみたいです」

 

「家具が好きなので、これまで集めてきたものや新しく取り入れたいと思っているアイテムが美しく映えるような内装にしたいです」

住まいに合わせて自分らしいお部屋を考えられてきたdmyさんだからこそ、これまで培ってきた経験も踏まえ、どんな住まいを考えられるのか。とっても楽しみです。

 

dmyさん(@dmy_dmy_dmy)のInstagramアカウントはこちら
https://www.instagram.com/dmy_dmy_dmy/

 

text & photo : Tsubottle

 

*

出典: goodroom journal 

記事提供元:リノベーション・デザイナーズ賃貸 goodroom(グッドルーム)

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