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31.AUG.2017

「東京でField Trip / 大人の社会見学・靴づくりを学ぶ旅」

COLUMN
JOURNEY JOURNAL 25

旅は旅でもField Trip

 

遠くへ行かなくても旅はできる

と、誰かも言ってましたね

 

今日は日暮里、浅草

大人の社会科見学の様子を

 

昨年から仕事でお手伝いをしている

シューズブランド《Sellenatela / セレナテラ》

 

その靴の殆どを東京で作っています

shokunin

どんな場所でどんな人が

どんな思いで作っているか

 

物づくりの空気に触れる

理解を深くする

 

これが小さな旅の目的です

 

まずお伺いしたのは日暮里にある

シューズメーカーのAPOLLOさん

 

《セレナテラ》だけでなく、名前を聞けば誰もが

「あぁ!」と頷く様々なブランドの靴を手がけています

 

総じて日本の伝統的な技術は

後継者不足が深刻と聞きますが

 

こちらアポロさんでは、熟練と若手

それぞれの職人さんが互いに作用しながら

靴づくりをされているのが印象的でした

 

シャツに襟、袖、ヨークなどがあるように

靴にもアッパー、表革型、中敷型、中底型などがあります

Pattern

デザイナーの描いた画から

木型を選び、紙型(パターン)を引く

 

一足の小さな靴がこれだけのパーツで構成されているんですね

 

この日はちょうど新作のHELENAのパンプスを

製作している過程も見学

 

パターンに合わせカットし、製甲された状態

普段見る機会のない貴重な姿です

cut

靴の製造工程は完全分業制

 

パターンを引く人

カットする人

縫う人

ヒールを付ける人

etc...

それぞれを専門の職人が担当します

shokunin2

革を強く伸ばしたり

ぐっと押し込んだりの作業

 

長年続けてきた職人さんの親指は

どっしりぷっくりと大きい

 

厚くなった皮膚がそのまま

日々の靴づくりを体現しているような手です

xsen1

xsen2

美しい靴のレントゲン

まるでアート

 

これはX線の検査機

 

製造過程で打った釘が残っていないか

異物の混入などはないかを調べる為のもの

 

通常は外部に出すこの検査も

社内で行えるようにと機器を導入されたそうです

 

靴はファッションアイテムであり

かつ実用品でもある

美しいフォルムを追求する行為には

不具合があればそのまま怪我に繋がる危険を伴います

 

社内にこのシステムを置くことで

ミスが起きた時の検証もぐっとスピーディに行える

 

作り手の注意も更に深くなり

結果として商品の精度も更に上がっていく

 

アポロさんには一旦箱詰めした製品を

再度開封して触診する、専任の検品担当の方も

 

ただ作るだけではなく、安心で安全な品質で

消費者まで届ける為の手間を惜しまない

このしっかりした管理体制に

様々なブランドからのラブコールが絶えない理由を見た気がしました

heels

次は浅草へ移動して

ヒールを専門に扱うKANEKOさんへ

 

ずらりと並んだヒールは全て形が違います

この光景にわくわくしない靴好きはいない筈

 

デザイナーのIKUEさんはいつも

この膨大なサンプルの中から

イメージに合う1つを選び

時にはヒールの形からデザインを考える事も

 

小さくて不安定で

それでいてとても愛おしいこの小さなパーツ

これは私たち女性だけが体感できるもの

maruki

最後は革屋さん

こちらも同じく浅草のマルキさんへ

 

イタリアからのインポートをメインに

独創性のある革を沢山揃えていらっしゃいます

防水加工のレザーを使用したブーツNOA

NOA1

NOA2

雨の日にも雪の日にも履いている

私の愛用品です

このブーツの革もマルキさんが扱っているもの

helena

ここでもHELENAで使用した革を発見

 

柿色、と私たちが呼んでいる

茶色ともオレンジともとれる独特の色

 

この革が先ほどのアポロさんで加工され

カネコさんで選んだヒールを装着し

一足のパンプスに仕上がるのですね

apron

最初に伺ったアポロの社長、南さん

が、キュッ!と締めていたアポロ社の前掛け

かっこ良くてこっそり撮影

 

この日、改めて工程を見学して感じたのは

パーツと手数の多さ

 

靴づくりは効率という言葉からはほど遠い

緻密で地味な作業の連続でした

その上、サイズ展開があるから在庫のリスクも高い

 

「もうさ、靴を作ろうなんて考える人は皆、変態だよね、ハハハ」と

さらりと笑い飛ばしていた南さんの言葉が

帰り道、頭の中に強い余韻を残しました

 

安く、早く、簡単に色々な物が手に入る今

(靴のサイズはS・M・L

だと思っている人もいるとかいないとか)

 

日本でこの東京で、靴を作ること

0・5cm刻みのサイズ展開に拘る意味

ikue

工程の説明をしながら

パーツを私たちに見せながらの笑顔

 

この日撮影した写真の中で

私が一番気に入っているものです

 

すれ違う職人さん達からも

いくちゃん、いくちゃん、と絶えず声を掛けられる

 

デザイナーのIKUEさんは

以前APOLLOさんで修行をしていた時期もあるのです

 

靴づくりを愛してやまない

そして靴づくりからも、同じように愛されている

stock

お気に入りのヒールを

うっかり引っ掛けて捲れてしまった

 

そんな時も出来る限り

修理の対応ができるように

過去のアーカイブの革が

こうして保管されています

 

形のあるものは永遠ではないけれど

少しでも長く一緒に過ごせるように

 

丁寧に作られ足にぴったり合った靴は

間違いなく自分を素敵な場所へ運んでくれる

お守りのような、おまじないのような

(あ、Sellenatelaというブランド名は

おまじないのような、という由来なんですよ)

 

更に詳しい工場見学のレポートが

オフィシャルサイトに上がっています

https://www.sellenatela.com

 

パンプスのかかと部分に

小さな穴を見つけて

「これは何?」と思った事がある方はぜひ

きっと興味深い知識を得られると思います。

 

それではまた

http://instagram.com/journe__y

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プロフィ-ル

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ファッションをはじめ

うつわと生活道具・プロダクト、

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ライフスタイル全般を行き来する

旅好きのアタッシェドゥプレス。

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